「冬のコーヒー焙煎。カセットコンロで焙煎してるんだけど寒くなってから火力が安定しないなぁ。なんかもう消えかけの時もあるし。これって何でなんだろう?対策も合わせて知りたいなぁ」
こんにちは。カセットコンロ焙煎士オータクです。
寒くなるとカセットコンロの火力ってめちゃくちゃ弱くなるんですよね。
そうなると焙煎時間は長くなるし、焼いたコーヒー豆の味も変わるしいいこと無いんですよね。
そこでこの記事では、
- そもそもなぜ冬になるとカセットコンロの火力が弱くなるのか
- 簡単にできる火力対策を紹介
を紹介しています。
昔の私のように、冬のコーヒー焙煎で火が弱くなって困っている方の参考になればいいなと思って書きました。
簡単に対策できるので、ご興味のある方はぜひご一読ください。
それではどうぞ。
そもそもなぜ冬になるとカセットコンロの火力が弱くなるのか
冬場のカセットコンロの火力が弱くなるのはカセットボンベ(以下CB)に原因があります。
CBの中にはガスが入っており、そのガスが気化することによって火が付きます。
しかし、CBは気温が低いときや長時間の使用を続けると、急激に火力が弱くなってしまいます。
まずはなぜそうなるのか、原因を見ていきます。
気温が下がるとガスが気化できないから
温度に関してはカセットコンロで有名な岩谷産業さんのHPを参照します。
Q13:カセットボンベはどのくらいの低い気温で使えますか。
●Answer
カセットボンベは成分のブタンガスの特性により、10℃を下回ると気化しにくくなり、5℃以下になると、ほとんど気化しなくなるためお使いいただくことはできません。
なお、カセットガスパワーゴールド、カセットガスジュニアはブタンガスの成分が異なるため、通常のボンベよりも低温下でもご使用が可能です。目安としては、5℃を下回ると気化しにくくなり、0℃以下になるとお使いいただけません。
このように、CBに使われているガスは低温で気化しにくいと言う特性を持っているので、カセットコンロの火力が弱くなるのです。
長時間使用するとガスが気化できない
長時間使用するとガスが気化できないのは、気化熱によってボンベの温度が下がるからです。
気化熱とは液体の物質が気体になるときに周囲から吸収する熱のことです。
例えば、お風呂上がりに身体を早く拭かないと、身体がどんどん冷えてきますよね。
これは、身体に付いた水滴が体温を奪って発熱しようとするために起こります。
CBも、液体のガスが気体になる際に缶から熱を奪っています。
その結果、長時間使用すればするほどCB自体が冷たくなり、ガスが気化できなくなってしまうのです。
簡単にできる火力対策を紹介
原因がわかったところで、私も実際にやっている簡単にできる火力対策を4つご紹介します。
部屋を暖める
焙煎する部屋を温めることで、CBの温度も上げてしまおうという対策です。
冷えた部屋においてあるCBはどう頑張ったって冷たいです。
缶が冷たいとガスが気化できないので、火が弱くなってしまいます。
なのでまずは、暖房等で部屋を暖めましょう。
これで少しは火が弱くなるまでの時間を持続できます。
ヒートパネルのついたカセットコンロを使用する
ヒートパネルというのは、CBが気化熱で温度が下がっていくのを、炎の熱を一部CBに還元することにより温度低下を防ぐ仕組みです。
最近のカセットコンロにはほぼ付いているようですが、古いタイプのカセットコンロにはないようです。
実際私の昔使用していたものにはついておらず、当時は原因もわからず苦労しました…
ヒートパネルが付いているものに変えたことで、当時よりは幾分火力はマシになりました。
ちなみにこちらが私が現役で使っているカセットコンロ。
ヒートパネルがついていますし、火力も強いのでとても気に入っています。
◆コーヒー焙煎に向いたカセットコンロのおすすめを知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
→コーヒー焙煎に使うカセットコンロのおすすめ4選|選び方から徹底解説! - オータクログ
プロパン入りのCBを使用する
「CBはどれを買っても同じだからできるだけ安いのを買っている」
そんな昔の私のような方はいませんか?
実は中に入っているガスの種類・配合が違うものがあり、それによって値段も変わっているんです。
ガスの種類と特性
【Propane(プロパン)】
沸点は-42.1℃で3種類のLPGの中で最も低く、-40℃でも着火が可能です。
3種類の中で蒸気圧が最も高いため高出力で燃焼させることができます。
反面カートリッジの内圧が非常に高くなるため、混合率には限界があります。
【Iso butane(イソブタン)】
沸点は-11.7℃でノルマルブタンより低く、-10℃でも着火が可能です。
蒸気圧はノルマルブタンより高いため安定した出力で燃焼し続けることができます。
【Normal butane(ノルマルブタン)】
沸点は-0.5℃で3種類の中で最も高く、氷点下での正立システムには不向きです。
カートリッジ内圧が一番上がりにくいため、3種類の中では最も安全性の高いガスです。
出典:ギガパワーガス250イソ(GP-250SR) | ヒーティングの通販(アウトドア・キャンプ用品)はスノーピーク(Snow Peak)
プロパンは低温下でも気化しやすいですが、値段もお高めです。
私も現在プロパン入りのものを使用していますがCBが新品の時は明らかに火力は強いですし、その火力は長く持ちます。
しかし、中のガスの量が減っていけば火力は最初よりは弱くなります。
それでもプロパン無しよりは高火力を維持する時間は長いのでおすすめです。
多分プロパン入りのもので一番安いのがこちら。
私もこちらを使用しています。
(カセットコンロのメーカー以外のCBの使用は自己責任でお願いします。)
途中でボンベを入れ替える
他の道具のいらない一番簡単な方法です。
焙煎を進めていって、火力が弱くなってきたら一度火をストップしてCBを交換します。
コツは、事前に交換する用のボンベを用意しておいて、素早く交換を終える準備をしておくことです。
急ぎすぎてヤケドしないように気をつけてください。
カセットコンロを使わない方からすると、コーヒー焙煎で途中で火を一度止めるなんて邪道かもしれませんが、火力が弱くなっていくのをただ見守っているよりは全然いいと思います。
どう頑張っても火力が弱くなる場合は、途中でボンベを入れ替えましょう。
まとめ
最後にこの記事の要点をまとめます。
カセットコンロの火力が弱くなるのは、
- CBに使われているガスは低温で気化しにくいと言う特性を持っているから
- 長時間使用すればするほど気化熱でCB自体が冷たくなるから
対策は、
- 部屋を暖める
- ヒートパネルのついたカセットコンロを使用する
- プロパン入りのCBを使用する
- 途中でボンベを入れ替える
です。
冬のコーヒー焙煎で火が弱くなって困っている方の参考になれば幸いです。
長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
徳島県のマルシェで「EncounterCoffee」という名前で自家焙煎コーヒーを販売しています。
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